医薬関連労組で構成されるヘルスケア産業プラットフォームは10月８日、国会内で緊急集会を開き、改めて「中間年改定の廃止。最低限、中止・延期」を訴えた。日本薬業政治連盟の鹿目広行会長は、６年連続の薬価改定により採算性が低下し、他品目にしわ寄せが起きたことが製薬企業の品質不正につながったとの見方を表明。「あってはいけないことだが、メーカーさんも追い込まれ、不正につながったのではないか。６年連続で薬価改定を行ったひずみがここに出たのではないか」などと指摘。中間年改定の対象範囲となっている「平均乖離率の0.625倍」となっていることに触れ、「この数字は何が何でも外してもらいたい」と訴えた。

ヘルスケア産業プラットフォームの青木寛晃事務局長は度重なる薬価制度改革の影響と物価高騰により、「現在、安定供給を支える生産や流通における人材基盤そのものが失われつつある」と指摘。「このままでは我々の産業の使命である品質の高い医薬品を安定供給し、患者さんに届けるということが難しく改善しない状況にあると思う。こういった状況を改善するためにも、医薬品産業全体を疲弊させ、様々な歪みを生み出す要因である、中間年改定の廃止、中止・延期」を訴えた。

◎日薬連・宮島理事長　不採算品再算定は「矛盾に満ちた政策」

日本製薬団体連合会（日薬連）の宮島俊彦理事長は、23・24年度に臨時・特例的な不採算品再算定が導入されたことついて、「矛盾に満ちた政策。そんなことなら中間年改定をしない方がいいではないか」と強調。安定供給を医薬品産業の使命としたうえで、「首絞めながら、“お前ら頑張れ”と言われても、それはちょっと勘弁してくださいよ、ということ。中間年改定は廃止。最低限、中止をお願いしたい」と訴えた。