トーアエイヨー 希望退職者100人程度を募集 従業員を2割以上削減 収益基盤の構築へ「必要不可欠」
公開日時 2024/08/05 04:50
カタクラ(片倉工業)はこのほど、連結子会社のトーアエイヨーで希望退職者100人程度を募集すると発表した。7月25日開催のカタクラの取締役会で本件を決議した。対象者は2024年11月30日現在で勤続3年以上の従業員だが、生産部・信頼性保証部に所属する従業員は対象外。トーアエイヨーの従業員数は422人のため、今回、2割以上削減することになる。なお、MR数は現在119人。
希望退職者の募集期間は9月17日から10月11日までの予定。退職予定日は11月30日。優遇措置として割増退職金を支給するほか、再就職支援を行う。
トーアエイヨーでは、毎年薬価改定などの厳しい事業環境を受けて、希少疾病用医薬品の開発や海外展開の取り組み、各種コスト削減の施策を進めてきた。しかし、「現在開発中の希少疾病用医薬品の臨床試験の状況等を鑑み、将来に向けて持続的に安定した収益基盤を構築するためには、更なる抜本的な組織体制の見直しが必要不可欠と判断した」としている。
希望退職者募集の理由の一つとなった「希少疾病用医薬品の臨床試験の状況」が何かは非開示。ただ、トーアエイヨーは6月に、中性脂肪蓄積心筋血管症(TGCV)を対象疾患に開発中の「CNT-01」について、国内第2b/3相臨床試験の速報値として、主要評価項目であるプラセボ群と比較した主要心血管イベントの発現率が事前に設定した基準を達成できなかったと発表している。CNT-01は、厚労省からTGCVの適応で希少疾病用医薬品に指定されている。