エーザイ 抗がん剤・タスルグラチニブを承認申請 FGFR2陽性胆道がんを対象疾患に
公開日時 2023/12/20 04:49
エーザイは12月18日、抗がん剤・タスルグラチニブ(一般名、開発コード:E7090)について、FGFR2融合遺伝子を有する胆道がんを対象疾患に承認申請したと発表した。今回の適応で厚労省から希少疾病用医薬品に指定されており、優先審査される。
同剤はエーザイ筑波研究所の創製品。線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)であるFGFR1、FGFR2、FGFR3に対して選択的阻害活性を示す経口投与可能な新規チロシンキナーゼ阻害薬。従来のFGFR阻害薬とは異なり、ジメトキシフェニル基を持たない基本構造を有し、速度論的解析実験からFGFRに素早く強力に結合し、かつ高い選択性を示す結合様式によるキナーゼ阻害作用により、抗腫瘍効果を現すことが推察されるとしている。
今回の申請は、エーザイが日本と中国で実施した多施設共同、非盲検、単群の臨床第2相試験(201試験)などの結果に基づく。同試験では、ゲムシタビンをベースとした併用化学療法の前治療歴のある切除不能のFGFR2融合遺伝子を有する胆管がん患者が登録され、主要評価項目として奏効率、副次評価項目として安全性などが評価された。本試験の結果の詳細は今後学会などで発表する予定としている。