厚労省 CAR-T細胞療法・アベクマで再発・難治性多発性骨髄腫の早期治療ラインでの使用を一変承認
公開日時 2023/12/07 04:49
厚生労働省は12月6日、ブリストル マイヤーズ スクイブ(BMS)のBCMA(B細胞成熟抗原)を標的としたCAR-T細胞療法・アベクマ点滴静注について、2つ以上の前治療歴を有する再発又は難治性の多発性骨髄腫(MM)に係る一変承認を行った。これまでは3つ以上の前治療歴がある患者が投与対象となっていた。今回の一変承認によって、より早期からの投与が可能になった。
同社の杉田真・研究開発本部長は、「再発又は難治性の多発性骨髄腫患者さんの治療選択肢は限られており、CAR-T細胞療法であるアベクマがこのような患者さんのアンメット・ニーズに対応する治療選択肢として、より早期治療ラインでの使用を初めて認められたことをうれしく思う」とコメントした。
今回の承認は、免疫調節薬、プロテアソーム阻害剤、抗CD38抗体を含む2~4レジメンの前治療歴を有し、直近の治療に難治性であった再発及び難治性のMM患者において、アベクマと標準レジメンを比較評価した国際共同第3相KarMMa-3試験の中間解析結果に基づく。主要評価項目の無増悪生存期間(PFS)については、標準治療群に対するアベクマ群のハザード比は0.493、中央値はアベクマ群13.3カ月、標準治療群4.4ヵ月で、アベクマ群で統計学的に優位な臨床的に意義のあるPFSの延長が認められた。