塩野義製薬・手代木社長 特別早期退職プログラムに301人応募は「想定の範囲」 今後は海外人材を強化
公開日時 2023/11/01 04:52
塩野義製薬の手代木功代表取締役会長兼社長CEOは10月31日の2023年度上期決算説明会で、特別早期退職プログラムに301人が応募しことに触れ、「元々200人から350人の間ぐらいで来るかなと思っていた。想定の範囲と考えている」と述べた。また、中期経営計画で海外売上比率をKPIと定めたことに絡め、「人数のシフトは避けられない」と指摘。「(今後は)海外を中心に、あるいは海外ビジネスをやる人を中心に採らせていただきたいと考えている」と述べた。
◎海外での売上や利益を含めて伸ばしていく企業に成長させる 手代木社長
同社は7月10日に特別早期退職プログラムの実施を公表、これに301人が応募した。手代木社長は、この背景として、「感染症領域を中心としたグローバルでの成長」や「新規事業の確立・成長」などの事業変革を中期経営計画で定め、グローバルな競争を勝ち抜くための経営基盤と人材強化に取り組んでいく考えを改めて強調。「私ども経営会議のメンバーでは50~100人ぐらい、いますぐグローバルベースのケイパビリティを持った方を雇いたい。単価が上がっていくような人材をどんどん採らせていただく。それでも海外の売上や利益を含めて伸ばしていくような企業に成長させていくというのが今の考え方だ」と強調した。
◎国内営業 10月1日段階で営業体制の再配備実施 新入社員ベースに営業担当者増やす
一方で国内営業について手代木社長は、「(今回のプログラムに)50歳以上のMR200人弱が応募した」と明かした上で、今後の営業体制については10月1日段階でMRを含む営業部員の異動を含めた再配置を行ったと説明した。また、「来年度は新入社員をベースに営業担当者を増やす」ことも明言した。
なお、特別早期退職プログラムについては、「その他の収益・費用」として66億円を計上。プログラムに応募した301人は10月31日付で退職した。