気管支喘息の新たな生物学的製剤・テゼスパイア
医師の5割超、適応患者の第一選択と位置づけ 高薬価がネックとの声も
公開日時 2023/10/01 00:00
国内における気管支喘息の推計患者数は100万人弱で、そのうちの約10%は、吸入ステロイド薬や長時間作用性のβ2刺激薬、コリン薬など標準的な治療を行ってもコントロール不良の状態に留まっている重症喘息といわれている。重症喘息はその複雑性により、少なくない割合で不明確あるいは複数の炎症機序を有しており、また、ダニやハウスダスト、風邪、季節・天候の変化、疲労やストレスなど症状悪化の外的要因も数多くある。このため、これまで重症喘息に対しては生物学的製剤が使用されているものの、良好な反応を示さないケースが多々あることも分かっている。新たな生物学的製剤として2022年11月に発売されたテゼスパイア皮下注210mgシリンジ(一般名:テゼペルマブ)は、気管支喘息(既存治療によっても喘息症状をコントロ...