参天製薬は11月21日、ドライアイ治療用点眼剤・ジクアスＬＸ点眼液３％（一般名：ジクアホソルナトリウム）について、16日に発売したと発表した。2010年から販売しているジクアス点眼液３％は１回１滴、１日６回点眼で用いるが、このほど発売したＬＸ点眼液は、製剤改良により、点眼回数を１日３回に低減した製剤となる。薬価は3％5mL1瓶1060.00円。

ドライアイ治療で点眼遵守の低下をもたらす要因のひとつとして、点眼回数の多さが挙げられている。同社は、点眼回数を低減したＬＸ点眼液を治療選択肢のひとつとして提供することにより、「患者さんの点眼における負担軽減の可能性があり、これにより、点眼遵守や治療効果の改善につながることが期待される」としている。

ジクアスＬＸ点眼液の有効成分であるジクアホソルナトリウムは、P2Y2受容体アゴニストで、結膜組織に作用し、水分および分泌型ムチンの分泌を促進するとともに、角膜上皮の膜結合型ムチンの産生を促進する作用を有する。これらの作用に加えて同点眼液は、涙液中脂質増加作用もある。同点眼液を点眼することにより、量的・質的の両面から涙液異常を改善し、眼表面を正常な環境に近づけ、ドライアイの症状および角膜上皮障害を改善すると考えられている。