協和キリン 出荷停止中の抗がん剤マイトマイシン インド社からの導入品を国内供給目的で一変申請
公開日時 2022/10/19 04:51
協和キリンは10月17日、出荷停止中の抗がん剤・マイトマイシン注用について、インドのIntas Pharmaceuticals社から導入したマイトマイシンC製剤(以下、導入品)を国内供給することを目的に一変申請したと発表した。マイトマイシンと導入品は、有効成分は同じだが、添加剤はマイトマイシンが塩化ナトリウム、導入品がD-マンニトールと異なる。製造所も異なる。このため今回、製造所並びに添加物の一変申請を行った。
今回の申請にあたり、協和キリンはマイトマイシンの投与経路と効能・効果に係る一変承認を取得した
(関連記事はこちら)。マイトマイシンはこれまで静脈内投与のほかに腹腔内や膀胱内など様々な投与経路を持っていたが、導入品で速やかな国内供給を行うため、静脈内投与のみに変更した。投与経路の変更に伴い、適応から膀胱腫瘍を削除した。
マイトマイシンは、原薬製造過程において無菌性の確保に影響し得る事実が判明したため、協和キリンは19年10月から自主回収した。その後、同製品の供給再開に向けた対応策の検討を進め、関係学会や当局へ相談も行った。その結果、今年1月に眼科用外用剤として申請したものと同様、抗悪性腫瘍剤用途でもIntas製のマイトマイシンC製剤への一変申請を行うことになった。