ニプロファーマと三和化学 ニプロP工場で生産したロキソプロフェンNaパップ100mgの自主回収を公表
公開日時 2022/08/02 04:51
ニプロファーマは8月1日、同社のロキソプロフェンNaパップ100mg「NP」について自主回収(クラスⅡ)すると発表した。三和化学も同日、ニプロファーマの製造所で製造したロキソプロフェンNaパップ100mg「三和」について自主回収(クラスⅡ)すると発表した。回収理由についてニプロファーマは、長期安定性試験(18か月)において、純度試験が承認規格に適合しない結果が得られたと説明している。回収製品は、いずれも2020年8月~11月中に出荷されたもの。
ニプロファーマの自主回収製品は、①ロキソプロフェンNaパップ100mg「NP」(70枚包装、製造ロット:20N391、20P401、出荷時期:20年9月29日、20年11月9日)、②同パップ100mg「NP」(700枚包装、製造ロット:20M381、出荷時期:出荷時期:20年8月31日)。
三和化学の自主回収製品は、①ロキソプロフェンNaパップ100mg「三和」(350枚包装、製造番号:AT00601、出荷時期:20年 8月17日)、②同パップ100mg「三和」(70枚包装、製造番号:AT00701、出荷時期:20年11月11日)。
◎ニプロファーマ 長期安定性試験で純度試験が承認規格に適合せず
回収理由についてニプロファーマは、長期安定性試験(18か月)において、純度試験が承認規格に適合しない結果が得られ、「参考品で試験を行ったところ、同様に承認規格に適合しない結果が得られた」と指摘。承認規格外となった製造ロット及び同一事象が懸念される製造ロットの自主回収を決めたとしている。
◎三和化学 原因は製品に使用した支持体の汚染
一方、三和化学は回収理由について、ニプロファーマの製造所における安定性モニタリング(18か月目)の純度試験の結果、「他社製品において、類縁物質が規格値を上回る不適合が確認された」と指摘。「原因は製品に使用した支持体の汚染と考えられたため、汚染の可能性の高い支持体が使用された当該2ロットについて、自主回収することにした」と説明している。危惧される健康被害については、「当該製品の使用により、重篤な健康被害が生じる恐れはまずないと考えている」とした。
なお、ロキソプロフェンNaパップ100mgをめぐっては、東和薬品が7月28日に同社のロキソプロフェンNaパップ100mg「トーワ」の自主回収を発表していたところ。回収理由は、「同一処方・同一製造方法の他社屋号品の安定性モニタリングにおいて、純度試験(類縁物質)が規格値を上回り、弊社製品ロットにおいても純度試験結果が承認規格を上回っていることが判明した」と指摘。「製品に用いた支持体の汚染が原因であると考えられた」として、汚染の可能性の高い支持体を用いた2ロットについての自主回収に踏み切っていた。