ファイザー 経口新型コロナ治療薬を承認申請 特例承認求める
公開日時 2022/01/17 04:51
ファイザーは1月14日、新型コロナウイルス感染症に対する経口抗ウイルス薬「PF-07321332/リトナビル錠」を日本で承認申請したと発表した。両剤を併用して用いる。ファイザーは特例承認を視野に入れた申請だとしている。承認されれば、新型コロナの治療を目的に創製された経口抗ウイルス薬としては、MSDのラゲブリオカプセル(一般名:モルヌピラビル)に続く2剤目となる。
PF-07321332(開発コード)はウイルスの増殖に必要な酵素であるSARS-CoV-2のメインプロテアーゼの作用を阻害するよう設計されている。低用量リトナビルは、PF-07321332の代謝を遅らせ、ウイルスに作用する濃度を長時間体内で維持するために併用する。
今回の申請は、日本も参加した国際共同第2/3相EPIC-HR試験の結果に基づく。外来治療の対象となる重症化リスクの高いCOVID-19患者において、同剤はプラセボと比較して、入院または死亡のリスクを症状発現から3日以内の服用で89%、同5日以内では88%減少させたとしている。有害事象の発現割合は、同剤(23%)とプラセボ(24%)で同程度であり、「おおむね軽度だった」としている。
ファイザーは日本政府との間で、承認を前提に、200万人分の治療薬を供給することで合意している。