塩野義製薬 経口新型コロナ治療薬候補 第2/3相試験Phase 2b/3 Partを実施 海外での症例集積も
公開日時 2022/01/07 04:50
塩野義製薬は1月5日、開発中の新型コロナの経口治療薬候補について、第2/3相臨床試験のPhase 2a Partの症例登録を完了し、Phase 2b/3 Partを実施中だと発表した。日本に加え、韓国やシンガポール、ベトナムなどにおいても治験サイトの開設についての手続きを終えており、症例集積の加速を図りたい考え。
同社は当初、新型コロナの経口治療薬候補(開発番号:S-217622)について、2021年中の申請を目指してきたが、国内の新型コロナの感染が一時期収束したことが影響し、申請時期はずれ込むことになる。海外での治験サイトの手続きが整ったことで、症例集積の加速を狙う。同社は、「引き続き、本治療薬を一日も早く国内外に提供できるよう、試験の実施と並行して規制当局との議論を継続していく」としている。申請時期については、「流行状況に左右されるため、申請時期などは非開示」としている。なお、供給については商用生産に着手しており、21年度末までに100万人分の提供を目指す計画で進める。
◎新型コロナワクチン候補 第2/3相臨床試験、追加免疫臨床試験を国内で実施中
新型コロナワクチン候補(開発番号:S-268019)について、第2/3相臨床試験、追加免疫臨床試験を国内で実施中であることも発表した。必要症例の登録および接種を完了しているとした。発症予防を検証するグローバル第3相臨床試験(プラセボ対照)は21年12月25日からベトナムで開始しているほか、すでに承認されたワクチンを対照とした中和抗体価比較試験について、2022年1月中の開始を予定する。