沢井製薬と日医工 気管支喘息治療薬・テオフィリン徐放錠200mgを自主回収(クラスⅡ)
公開日時 2021/11/26 04:49
沢井製薬と日医工は11月25日、それぞれ、気管支喘息治療薬「テオフィリン徐放錠200mg」の一部ロットを自主回収(クラスⅡ)すると発表した。代表ロットの長期安定性モニタリング(12か月時点)において、溶出性試験の6時間時点で承認規格に適合しない結果が得られたため。これを受け、当該ロット及び各キャンペーンの代表となるロットの参考品の溶出性を調査したところ、一部のロットにおいて溶出性が承認規格に適合しない可能性が示唆されたとしている。このため、溶出性が使用期限内に逸脱する可能性があることを否定できないロットを自主回収するとしている。
危惧される健康被害については、「6時間経過時の有効成分の体内への吸収が早まる可能性が考えられるが、3時間経過時、24時間経過時の溶出性は規格内であることから、有効性または安全性へ影響する可能性は極めて低く、重篤な健康被害が発生する可能性は低い」としている。なお、これまでに関連した健康被害は報告されていないという。
沢井製薬は、「一部ロットを自主回収するが、引き続き出荷調整にてこれまでどおり供給を継続する」としている。
◎日医工 エバスチンOD錠も自主回収
日医工はこのほか、抗アレルギー薬「エバスチンOD錠10mg「日医工」」を自主回収(クラスⅡ)すると発表した。参考品を用いた安定性モニタリングの結果、純度試験(類縁物質)が使用期限内に不適合になる可能性があるロットが確認されたため。危惧される健康被害については、類縁物質が経時変化で増加傾向がみられたものの、量がわずかであることから、「本剤の使用による重篤な健康被害が生じる可能性はないと考えている」としている。また、含量が規格内であることから、「有効性に関しても問題ないと考えている」としている。