MICIN 日本BIの肺線維症患者向けサポートプログラムと連携 オンライン服薬指導で医薬連携を支援
公開日時 2021/09/07 04:53
オンライン診療を手がけるMICIN(マイシン)は9月6日、日本ベーリンガーインゲルハイムの肺線維症患者向けサポートプログラムと連携し、オンライン服薬指導システム「curonお薬サポート」を活用した医薬連携の取り組みを開始すると発表した。医師の診療後、次回診療までの間に、薬剤師がオンライン服薬指導を活用し、患者に治療意義や副作用を丁寧に説明するなどフォローアップを行うというもの。これにより、患者の不安感を払しょくし、治療継続の重要性について理解を深めてもらうことで、アドヒアランス向上につなげていきたい考え。9月から一部医療機関でパイロットを開始し、結果を踏まえて順次拡大を検討する。
今回の取り組みは、日本BIが肺線維症患者向けに展開する患者サポートプログラムの一環。同社の肺線維症治療薬・オフェブは副作用として胃腸障害や下痢などに留意することが求められており、患者に副作用を理解してもらうことが、治療継続のカギを握っている。
プログラムでは、薬剤師が初回の服薬指導で治療意義や副作用について、患者に丁寧に情報を伝えたうえで、次回の医師の診察までの期間にオンライン服薬指導によるフォローアップを行う。患者から得た副作用の情報などは、トレーシングレポートとして医師に伝達する。医師にとっては、診療以外での副作用情報などを得ることで、適切な治療方針の立案に役立てることができる。医師が治療方針にどのように反映したかについては、患者を通じて薬剤師にフィードバックを行うという。こうした取り組みを通じて、医師・薬剤師間の連携も深まることにも期待がかかる。
患者にとっては、システム上の問診機能での回答を医師に見せることで、限られた診療時間のなかで医師に自身の不安などを適切に伝えることができるという。
◎日本BI「薬機法改正で薬剤師のフォローアップ義務化を踏まえた取り組み」
日本BI広報部は、「2020年9月に施行された薬機法(医薬品医療機器等法)改正を踏まえて、薬剤師のフォローアップが義務化されたことを踏まえて、今回の取り組みをスタートさせた」としている。
curonお薬サポートは、予約、ビデオ通話によるオンライン服薬指導、決済、配送までオンラインで完結するサービス。全国でチェーン展開する薬局から中小、個人経営薬局まで2500店舗超の薬局で導入されている。MICINのオンライン診療を導入する5000施設の医療機関に加え、電話診療や他社オンライン診療サービスを受診した患者も、アプリのインストールをせずに手軽に利用できるという特徴があるとしている。