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東京都医師会 急増する新型コロナの自宅療養患者をオンライン診療でフォローアップ 都医の力を結集

公開日時 2021/08/14 04:52
東京都医師会は8月13日の緊急会見で、新型コロナウイルス感染症で自宅療養中の患者に対し、オンライン診療を活用したフォローアップ体制の整備に着手したことを明らかにした。保健所業務がひっ迫するなかで、中等症が疑われ、往診などが必要な患者に対して夜間に活用することを想定する。患者数や保健所、地域医療機関などの地域差も指摘されるなかで、東京都全域の医師会の力を集結し、居住する地域によらず、フォローアップ体制を整えることで、適切な医療につなげたい考えだ。制度の運用の検討を進め、早ければ来週中にもスタートさせる。

◎東京都の新規感染者数5773人 「日本はもう災害級の状態」尾﨑都医会長

この日、東京都の新型コロナウイルス感染症の新規感染者数は5773人を確認。自宅療養者は2万1723人、入院患者は3727人で、ともに最多を更新した。デルタ株の猛威は増すばかりで、首都圏に限らず、全国各地で新規感染者数が増加している。コロナ対策は新たなフェーズに突入した。

「日本はもう災害級の状態になっている」―。東京都医師会の尾﨑治夫会長は、会見の冒頭で危機感を露わにした。新型コロナの感染者の増加に伴って、自宅療養・自宅待機者も急増しており、保健所業務がひっ迫している状況にある。こうしたなかで、東京都では保健所の初回連絡までの間、診断した医療機関でフォーすることを求めた。また、自宅療養中の患者については、地区医師会、往診専門医、在宅専門診療所、訪問看護が24時間見守り体制を構築する。かかりつけ医の対応が難しい夜間や休日については、往診に注力するファストドクターと東京都が契約しているほか、在宅医療中心のクリニックを展開する医療法人悠翔会と協力体制を構築することも明らかにした。

◎仮想の待合室で自宅療養者は待機 医師のオンライン診療を受診


もう一つの手段として活用するのが、東京都全域の自宅療養中の患者に対して実施するオンライン診療だ。保健所やフォローアップセンターが医師の診察などが必要だと判断した患者を選ぶ。患者がURLにアクセスすると、仮想の病院の待合室で待機する形となる。患者がいると、医師の登録メールアドレスに通知があり、オンライン上の診察室で患者をそれぞれ診察する形だ。通常のオンライン診療は、患者が医療機関を選定し、診療を受けるが、病院の待合室のオンライン版とも言えるような、いわば“多対多”でのオンライン診療を行う。診察時間は18時~21時、100~200人の患者を診察することを想定する。当面は、地区医師会6ブロックから1人など、輪番制でオンライン診療に携わることを想定する。

◎オンライン診療のシステムはMICIN社のcuron typeCを採用 品川区モデルを参考に

オンライン診療のシステムには、MICIN社のcuron typeCを用いる。通常は、オンライン診療を活用する際、患者はアプリをダウンロードする必要があるが、このシステムではアプリなどをダウンロードしなくてもURLをクリックすれば仮想診察室に入れる簡便な仕組みとなっているのが特徴だ。東京都品川区ではすでに、地域医師会・薬剤師会の協力の下で、オンライン診療を活用した輪番制で、自宅療養中の患者をフォローアップする体制を整えている。

◎猪口都医副会長「スモールファーストということで始めていく」

東京都医師会の猪口正孝副会長は、「そのままのスキームではなく、東京都全体でどうやるかはこれから決めていく」と説明。「スモールファーストということで始めていく」と話した。



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