承認後もエビデンスの不確実性で波紋広がる
アルツハイマー病治療薬・アデュカヌマブの行方
公開日時 2021/08/01 00:00
産業界とFDAの親密すぎる関係に指摘も米食品医薬品局(FDA)は6月7日(現地時間)、アルツハイマー病治療薬のAduhelm(一般名:アデュカヌマブ)を迅速承認した。その衝撃は大きく、市場からの期待感を一気に集め、開発したバイオジェンとエーザイの株価は急騰した。しかし、決定に異を唱えていた末梢・中枢神経系薬物諮問委員会の委員3人が辞職。バイオジェンと米FDAとの関係性への懸念も高まり、米FDA(食品医薬品局)のJanetWoodcock長官代理が審査プロセスの公表を米保健福祉局(HHS)に要請する事態に発展している。米国での承認までも紆余曲折あった同剤。今後の展開が注目される。(望月英梨)「今回、FDAからAduhelmの承認を得て、最初に心に浮かんだのは1996年11月25日のアリセプトの...