日医工 新たに52製品で供給遅延の可能性 うち26製品「品質評価で製造再開まで時間要す」見通し立たず
公開日時 2021/06/01 04:52
日医工は6月1日、新たに富山第一工場で製造する52製品について供給遅延が見込まれると医療関係者に情報提供を開始した。内訳は、①製造再開が在庫消尽に間に合わないため供給制限および欠品をする製品26品目、②品質評価の結果、長期にわたり製造再開まで時間を要する製品26品目-。同社は、同種同効品への切り替えの検討を求めている。
同社は、4月6日付で医薬品製造販売業および富山第一工場での医薬品製造業の業務停止命令における停止期間を満了し、業務を再開したが、製品の製造・出荷は、富山県、PMDAと協議の上で再開することになっていた。ただ、4月22日の段階で164品目に供給遅延の可能性があることを同社は発表していた。
同社によると、5月末までに富山第一工場の全製品について、FMEA(欠陥モード影響解析)等を用いた品質評価を行い、同工場の製造品について「概ね品質評価が完了した」と報告している。これにより当該製品について順次、製造を再開しているが、新たに一部の製品で在庫消尽に間に合わないため、供給停止となる品目が52製品あることを明らかにした。
◎供給制限・欠品の26製品 速いもので6月上旬出荷見込み 遅くとも年末までに出荷
製造再開が在庫消尽に間に合わないため供給制限および欠品をする製品は26品目あり、アリピプラゾールOD錠6mg「日医工」、イルベサルタン錠100mg「日医工」などが含まれる。出荷再開の見込み時期については、早いもので6月上旬としているが、一部製品は年末の出荷を見込むものもある。
◎製造再開まで時間要する26製品 いずれも出荷見込み時期は「検討中」
一方で品質評価の結果、長期にわたり製造再開まで時間を要する製品は26品目あり、アテノロール錠25mg「NikP」や、カンデサルタン錠4mg「日医工」などが含まれる。こちらの26品目はいずれも出荷見込み時期は「検討中」として、具体的な時期を明かしていない。
日医工は同日付に公開した医療関係者向けの文書で、「患者様、医療関係者の皆様に多大なるご迷惑をお掛け致しますこと、心よりお詫び申し上げます」と謝罪。「供給に関し、再開の時期につきましては、逐次、更新しご案内させていただきます」とコメントした。
※供給遅延見込み対象製品は
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