田辺三菱カナダ子会社 新型コロナワクチンがカナダで段階的承認申請審査開始
公開日時 2021/04/27 04:50
田辺三菱製薬は4月26日、連結子会社のメディカゴ社(本社:カナダ ケベック市)が新型コロナウイルスワクチンとして開発を進めている「MT-2766」について、カナダ保健省がローリングサブミッションの審査を開始したと発表した。段階的に提出する資料を全データの提出を待たずに順次審査を進めることができる制度で、申請から承認に至るまでの時間を短縮することができる。現地時間の4月19日から審査が開始された。
MT-2766は、GSKのアジュバントを併用した植物由来のウイルス様粒子(VLP)製造技術を用いた新規ワクチン。ウイルスと同様の外部構造を持つのが特徴で、遺伝子情報を持たないため体内でウイルスの増殖がなく、高い安全性が期待されている。また、植物を使用したVLP製造技術により、短期間で大量生産が期待できるという。
現在、第2/3相臨床試験の第3相試験を実施しており、カナダ、米国、英国、ブラジルを始め、欧州と南米の約10カ国で実施予定となっている。9月までにカナダでの製造販売承認を取得し、21年中の供給開始を予定。その後、国内でも供給することを目指している。