AZと日本呼吸器学会 コロナ禍でも喘息治療継続を呼びかけ
公開日時 2021/04/05 04:48
アストラゼネカと日本呼吸器学会は4月3日、オンライン市民公開講座 「with コロナ時代の喘息治療-医師からのアドバイス」を北陸地区(後援・厚生労働省、新潟日報)で開催した。新潟大学大学院呼吸器・感染症内科の小屋俊之准教授が「新型コロナウイルス蔓延下の影響」、福井大学内科の石塚全教授が「コロナ環境下における受診の不安を解消するために」のテーマで講演した。
小屋准教授は、喘息患者は治療薬を継続的にきちんと服用することが大切で、治療薬の使い方や副作用を適切に観察することを求めた。喘息の症状だけでなく呼吸機能をモニターしながら、定期的な受診が望ましいという。少なくとも、治療薬だけは切らすことのないように求めた。
石塚教授は、新型コロナウイルスのワクチンは安定性が高く、コロナ感染症の重症化や死亡の防止に一定の効果が期待できるとした。ワクチン接種は、感染予防の効果と副反応を理解したうえで、患者自らの意思で接種を受けることを求めた。
喘息の症状や感染症が疑われるときは、かかりつけ医に電話で相談して指示を受ける必要があると要請した。喘息で治療中の患者は主治医に相談してワクチン接種を受けるべきで、受診控えは不適切と強調した。
喘息は継続的な抗炎症治療が必要な疾患だが、新型コロナウイルス感染症の流行により、喘息患者の受診控えが顕著になっている。市民講座では、喘息における治療中断がおよぼす影響や治療継続の重要性を紹介している。