妊婦へのNSAIDs投与は必要最小限に 適宜羊水量の確認を 日産婦ら注意喚起
公開日時 2021/03/10 04:50
日本産科婦人科学会と日本産婦人科医会は3月8日、NSAIDsを妊婦に投与する場合、必要最小限にとどめ、適宜羊水量を確認するよう周知した。治療上の有益性が危険性を上回る場合に投与できることは変わらないとしたうえで、「胎児の腎機能障害や尿量減少、それに伴って羊水過少症が起きたという報告があった」と注意喚起を求めた。NSAIDsについて、添付文書が改訂されたことを踏まえたもの。
なお、米国食品医薬品局(FDA)は、NSAIDsを妊婦に48時間を超えて投与した場合を目安に、超音波検査の実施を考慮することが求められている。しかし、国内では医療従事者の管理下で定期的に妊婦健診が行われている医療実態を踏まえ、添付文書には「継続投与 48 時間」などの具体的な期間は明記せず、超音波検査の実施は義務とはされていない。