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PhRMA・Moscicki上級副理事長 新型コロナワクチン開発でパートナーシップの重要性強調

公開日時 2021/03/09 04:49
PhRMA(米国研究製薬工業協会)のRichard Moscicki上級副理事長(最高科学責任者)は、新型コロナウイルス感染症の新規ワクチン開発では他企業との協力関係を構築するパートナーシップが重要との考えを示した。プロセスが複雑でチャレンジングであるうえに、迅速な開発が必要なためだ。PhRMAが3月4日、事務局による質疑応答の格好で同副理事長のCOVID-19 ワクチン開発への見解を発表した。

Moscicki上級副理事長は、FDA(食品医薬品局)は、新型コロナワクチンの製造能力向上だけでなく、適切な専門知識や技術能力、施設などを見極め、パートナーシップを構築することの重要性を強調した。

その実例をあげた。

▽グラクソスミスクライン(GSK)は、CureVacs社の第1世代COVID-19ワクチンCVnCoVを最大1億回分の製造を支援する

▽米メルク社は、ヤンセンファーマシューティカルズ社とSARS-CoV-2/COVID-19ワクチンの生産・供給を支援する契約を締結。メルク社は、有効成分の生産、製剤、バイアル充填などで米国における同社の施設を使用する予定

▽ファイザー/BioNTechの新型コロナワクチンの生産支援のために、ノバルティスは製造施設を使用する契約を両社と締結した。ノバルティスは、BioNTechからmRNA有効成分を仕入れ、無菌状態でバイアルに充填する計画。サノフィはヤンセンは、それぞれ独・フランクフルト、仏・マーシーの工場でワクチンを生産する計画

▽武田薬品は、Novavaxの新型コロナワクチン2億1000万回分以上を光工場で生産する計画。武田薬品はまた、米・モデルナの新型コロナワクチンを5000万回分輸入・供給する計画

Moscicki上級副理事長は、バイオ・医薬品企業が、如何に独自の技術を持ったパートナーを見つけることが重要かについて以下の点を指摘した。

バイオ・医薬品企業は、安全で有効なワクチンを開発、製造および供給できるためのそれぞれ独特な専門知識・技術能力・サプライチェーンを持っている。このため、製造業者同士は、相互にコミュニケーションを取り、パートナーシップを深め、最大限の能力を引き出すための知識を共有するために、ビジネス上のパートナーシップの機会を有している。製造能力や供給能力向上に向けて必要なニーズにあわせて、最適なパートナーを見つけることが重要だとしている。
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