GSK 長崎県の「あじさいネット」のICT基盤構築で包括連携協定締結 気管支喘息、COPD、SLEを支援
公開日時 2021/02/12 04:52
グラクソ・スミスクラインは2月9日、地域医療連携ネットワーク「あじさいネット」を運営する特定非営利活動法人長崎地域医療連携ネットワークシステム協議会、インテグリティ・ヘルスケアと包括連携協定を締結したと発表した。オンライン診療も含めたICT基盤の利活用を通じ、地域医療連携の強化と地域医療の質向上を目的としたもの。同社は、気管支喘息、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、全身性エリテマトーデス(SLE)の治療環境の改善に貢献する。
◎長崎地域医療連携NW協議会、インテグリティ・ヘルスケア、GSKの3者で締結
長崎地域医療連携ネットワークシステム協議会が運営する「あじさいネット」は、医療機関同士で診療情報の相互参照ができる国内最大の地域医療情報ネットワーク。2021年1月現在で長崎県、佐賀県、福岡県から約340の医療機関が参加し、11万人以上の患者が登録している。20年8月からインテグリティ・ヘルスケアの「YaDoc」(モニタリング、オンライン問診、オンライン診療)」との連携を開始している。
なお、YaDocにはGSKの開発したCOPDの症状把握を目的としたチェックシート「COPD Assessment Test(CAT)」が搭載されている。
◎ICT基盤にオンライン診療、EHR、ePRO、YaDocなど想定
今回の包括連携協定により、3者は既存の地域医療連携ネットワーク「あじさいネット」と疾患管理システムを融合させた新たなICT基盤を構築する。ICT基盤としては、オンライン診療、EHR(Electronic Health Record、電子健康記録)、ePRO(患者アウトカム報告/Patient Reported Outcome)およびYaDocを想定している。
◎GSK・リレット社長「デジタル技術の結集でより良い治療環境づくりの一助に」
GSKはインテグリティ・ヘルスケアと共同で、気管支喘息、COPD、全身性エリテマトーデス(SLE)の患者の治療環境の改善に貢献するため、GSKの有する当該疾患領域の経験と専門性を共有し、このICT基盤のさらなる有用性の向上および最適化に貢献する。
GSKのポール・リレット社長は、「三者の知見と先駆的なデジタル技術を結集させることで、より良い治療を提供できる環境づくりの一助となることを期待する」と強調。「革新的なデジタル技術を活用し、患者さん中心に据えたアプローチを取って、医薬品を超えた新たな価値の創出・提供に注力したい」とコメントした。