ファイザーと独・BioNTech SE 新型コロナのワクチン候補「BNT162b2」を国内申請
公開日時 2020/12/18 14:05
ファイザーと独・BioNTech SEは12月18日、新型コロナウイルス感染症に対するmRNAワクチン候補「BNT162b2」の製造販売承認を国内で申請した。ワクチン接種による新型コロナ予防効果が95%だった臨床第3相試験の結果に基づく。
◎特例承認「念頭に置いて申請」
両社は当初、国際共同第2/3相試験および国内第1/2相試験のデータを用いた申請を予定していたが、「当局との協議の結果、国内1/2相試験の結果はまとまり次第提出することになった」と説明する。国内第1/2相試験は、20~85歳の健常な日本人160人を対象に、安全性、忍容性および免疫原性を評価する。現在順調に進行中で、すべての被験者が2回目の接種を完了しているという。2021年2月までに主要なデータを提出できる見込みだ。
海外での承認を条件に国内データが揃わないなかでも承認される特例承認についても、「念頭において申請を行っている」としている。
◎ファイザー・原田社長「承認が得られた際は、速やかに日本の皆様にワクチンを届ける」
ファイザーの原田明久代表取締役社長は、「製造販売承認申請は科学的に厳格で高い倫理に基づく研究開発から得られたデータに基づいており、承認が得られた際は、速やかに日本の皆様にもワクチンをお届けし、社会生活正常化の一助として貢献したい」としている。
BioNTechのUgur Sahin共同創設者・CEOは、「世界中の多くの人々にワクチンを届けることを目指している私たちにとって、日本における申請は大きなマイルストーン。私たちのワクチンが、日本の皆様が通常の生活を取り戻すこと、そして2021年にオリンピック・パラリンピックが日本で開催され世界がまた一つになることに貢献できれば光栄だ」としている。
なお、両社は、規制当局の承認が得られた場合、1億2000万回分のCOVID-19ワクチンを2021年上半期に日本に供給することを日本政府と合意している。