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経口新型コロナ治療薬 公費負担終了で処方率減少 4月はコロナ患者の10.3%に

公開日時 2024/05/28 04:50
経口新型コロナ治療薬の処方率が4月に落ち込んだことがわかった。新型コロナ患者に対し、ゾコーバ、ラゲブリオ、パキロビットのいずれかを処方した割合(処方率)をみると、1月と2月が各13%、3月が15%だったが、4月は10%となった。3月31日までは治療薬の薬剤費のうち、上限額(3割負担の患者:9000円、2割負担の患者:6000円、1割負担の患者:1000円)を超える部分を公費で負担していたが、4月以降、公費負担は終了し、通常の医療体制に移行した。4月を挟んで新型コロナの重症化率に変化はなく、公費負担の終了が処方率に影響したとみられる。

文末の「関連ファイル」に、経口新型コロナ治療薬の処方シェアの推移などの資料を掲載しました(会員のみダウンロードできます。無料トライアルはこちら)。

ミクス編集部は、エムスリーが独自に構築したリアルワールドデータベース「JAMDAS」を用いて、経口新型コロナ治療薬のゾコーバ、ラゲブリオ、パキロビッドの処方動向を確認した。

月別の新型コロナ患者数と処方患者数は、1月は患者数8万1765人に対し処方数1万322人、2月は同7万813人に対し9458人、3月は同4万1448人に対し6164人、4月は2万6765人に対し2749人――だった。なお、これらの患者数は拡大推計したものではなく、JAMDASで得られた実数となる。

◎4月にゾコーバの処方シェア急伸

薬剤別の処方割合も4月前後で変化し、ゾコーバのシェアが伸びていた。ゾコーバ、ラゲブリオ、パキロビッドの3剤の処方シェア(3剤合計で100%)をみると、ゾコーバは1月43%、2月42%、3月46%、4月58%――と推移し、4月に前月比で12ポイント伸びた。一方、ラゲブリオは1月42%、2月44%、3月41%、4月33%――、パキロビッドは1月15%、2月14%、3月13%、4月9%――だった。

4月から通常の医療体制に戻ったことで、治療薬の窓口負担額は3割負担の患者でゾコーバが約15000円、ラゲブリオは約2万8000円、パキロビッドは約2万9000円となった。この負担額の違いも処方動向に影響した可能性がありそうだ。

エムスリーは、「患者自己負担を理由に、治療薬が必要な患者に治療薬が届かなくなってきている可能性がある」と指摘している。
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