米FDA ファイザーの新型コロナワクチンに緊急使用許可
公開日時 2020/12/12 13:15
米FDAは12月11日、米ファイザーと独・BioNTechの新型コロナウイルスワクチンについて、緊急使用許可(EUA)を認めた。エビデンスに基づき、ベネフィットが潜在的リスクを上回ると判断した。10日に開かれたワクチンおよび関連生物製品諮問委員会でも、16歳以上への接種はベネフィットがリスクを上回ることに対し、賛成17票、反対4票(白票:1票)で、緊急使用許可を支持していた。
◎接種後28日間の予防効果は95%
同剤の有効性については臨床第3相試験で、3万6523例(ワクチン群:1万8198例、プラセボ群:1万8325例)を対象に解析。接種後28日間での新型コロナの確定診断例は、ワクチン群8例、プラセボ群162例で、2回のワクチン接種後28日間で95%の予防効果を認めていた(p<0.0001)。このうち、重症例はワクチン群1例、プラセボ群3例だった。
◎安全性 注射部位反応、倦怠感、頭痛、筋肉痛、悪寒、関節痛、発熱など
安全性については、2回目の接種後2か月間(中央値)追跡。3万7586例(ワクチン群:1万8801人、プラセボ群:1万8785例)を対象に解析した。注射部位反応や倦怠感、頭痛、筋肉痛、悪寒、関節痛、発熱などが多く報告された。2度目の接種後の副作用報告が多いことから、「2回目の接種後にはさらに多くの副作用があるかもしれないと予想することが重要」と注意喚起している。
◎FDA・Stephen M.Hahnコミッショナー「重要なマイルストーンだ」
FDAのStephen M.Hahnコミッショナーは、「この破壊的なパンデミックと戦う上で重要なマイルストーンだ」とコメントした。