抗うつ薬トリンテリックス 処方増意向は75%
安全性の高さに評価集まる コロナ禍の処方日数制限で投与断念も
公開日時 2020/11/30 00:00
うつ病・うつ状態などの大うつ病性障害は、抑うつ気分、興味または喜びの減退などの精神症状に加え、体重・食欲の変化や不眠・仮眠といった身体症状、さらには認知障害を併発することもあり、非常に多様な症状を表す。うつ病の薬物治療としては、主に三環系抗うつ薬、四環系抗うつ薬、さらに近年では選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)、およびノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬(NaSSA)の使用頻度が増えている。2019年11月にうつ病・うつ状態を適応症として発売された「トリンテリックス錠」(一般名:ボルチオキセチン臭化水素酸塩)は、セロトニン再取り込み阻害とセロトニン受容体調節という複数の薬理作用を併せ持つ、SSRIやSNRI...