MR認定センター・田中専務理事 「真のMRになる最後にして最大のチャンスだ」 大改革の実現に意欲
公開日時 2020/11/10 04:52
MR認定センターの田中徳雄専務理事は11月9日、2020年度教育研修管理者認定更新講習会(オンデマインド開催)で挨拶し、今回のMR認定制度の大改革について、「真のMRになる最後にして最大のチャンスだ」と強調した。その上で、「これで変わらないようならMRの社会的地位の確立、向上は望むべきものもない」と指摘し、MR認定要綱に明記した「MRの責務」、「企業の責務」、「MR認定センターの責務」のそれぞれを果たすことが求められていると力を込めた。
田中専務理事は、「MRとして認定することは、多くの医療関係者と同じように資格を有するに匹敵するものだ。日々激しい進歩を続けている医療、薬学において生涯教育は欠かせない」と強調。「生涯教育がいやなら退場して頂くしかない」と言い切った。一方でこれまでの継続教育については、「各社の自社医薬品、製品中心の知識の学習のみだった」と指摘。今後は「MRとして導入教育で身に着けた知識レベルの最低限の維持、さらにはその時々で社会から求められている知識、技能、倫理観をしっかり身に着けて頂きたい」と述べ、継続教育の重要性をしっかり認識頂いて、これまで以上に取り組んで欲しいと呼びかけた。
◎近澤事務局長 「普及」の文言を外し「医療技術の向上に貢献」に改め
MR認定センターの近澤洋平事務局長はMR認定要綱について説明し、MRは「進歩する薬物療法に情報提供を行っている。医療関係者の医療技術の向上に貢献している」と述べ、MRの定義の中で、「普及」という文言を外し、「医療技術の向上に貢献する」という文言に変えたことを説明した。
また「倫理観」について触れ、MR認定要綱をめぐる議論の中で、医療関係者の委員から「医療関係者と同じパートナーであるためには、我々と同じ方向を目指して欲しい」という発言があったことを明かし、「MRが患者志向に基づいた誠実な態度と、法令、規範及び各種ルールを遵守した行動を自覚し実践している」という表現を認定要綱に明記したことを強調した。
◎問題を起こしたMRの認定証は返納を
一方で「認定証の停止や取消条項」を加えたことにも触れた。近澤事務局長は、「MRの活動に問題が生じた場合は、社内規定に従って処分することになると思うが、その際はMR認定証の返納をお願いしたい」と強調。「大きな問題を起こしたMRが別の会社にいって活動することは好ましくない。ご協力をお願いしたい」と述べ、理解を求めた。
◎2021年8月26日「MRフォーラム」開催へ 現役MR参加で「患者志向」の決起集会
このほか2021年8月26日に「MRフォーラム」を開催することも報告された。近澤事務局長は、「教育研修担当者はもちろん現役のMRも参加し、医師会、薬剤師会との交流の場にしたい」と述べ、「医療関係者とMRがお互いを理解し合いながら、そしてともに患者志向の活動ができるような決起集会になることを期待している」と参加を呼び掛けた。