アルフレッサ 日立と再生医療等製品の情報管理でプラットフォーム構築 21年から運用開始
公開日時 2020/09/01 04:51
アルフレッサは8月31日、日立製作所と協力して国内初の再生医療等製品のバリューチェーン全体の細胞・トレース情報を統合管理するプラットフォームを構築したことを発表した。再生医療等製品に関する細胞の採取から生産、輸送、投与までのバリューチェーン全体の細胞・トレース情報を統合管理するプラットフォームを構築し、2021年から実運用を開始し、再生医療等製品に関する共通サービス基盤をめざす 。
アルフレッサは、医薬品流通の分野で培った豊富な実績・ノウハウに加えて、厳格に温度を管理し、製品一つひとつのトレーサビリティを確立することが必要なスペシャリティ医薬品分野でも高品質な流通体制を確立している。再生医療等製品は、患者や細胞提供者から採取した細胞を培養して患者に投与するといった特徴から、サプライチェーンの全行程において細胞の個 体管理や情報トレースが必要であり、再生医療等製品の安心・安全な流通のために、新たなサプライチェーン体制の構築が求められている。
◎検体の個体識別と細胞の採取、生産、輸送、投与の情報トレースを実施
プラットフォームは、厳格な品質管理と情報のトレーサビリティが必要となる再生医療等製品に関して、検体の個体識別と細胞の採取、生産、輸送、投与の情報トレースを行い、バリューチェーンに関わる全てのステークホルダー(医療機関、製薬・物流・製造企業など)が利用可能な再生医療等製品に関する共通サービス基盤となる。
各社は自前の管理システムが不要となり、業務・企業間のシステムの違いから発生する煩雑な管理が軽減され、データを一元管理できることから、迅速かつ安心・安全に事業を進めることが可能となる。
アルフレッサは、再生医療分野で神奈川県川崎市に殿町再生医療流通ステーションを設置して、液体窒素を用いた設備機器などで摂氏マイナス150度以下の超低温の保管・輸送環境を整備している。また、再生医療等製品に特化した企業との資本業務提携などを通じ、治験製品や再生医療等製品の保管・輸送の実績・ノウハウを蓄積している。
◎日立と輸送資材の準備や輸送手配などの知見を共有 物流の一元管理と効率化を実現
プラットフォームの開発段階から参画し、輸送資材の準備や輸送手配といった知見を日立と共有することにより、物流の一元管理と効率化を実現します。本プラットフォームの活用を通して、再生医療等製品を安心・安全に医療機関、患者者へ供給する体制を強化していく。