サノフィ 多発性骨髄腫薬サークリサを発売 ゼリアの鉄欠乏性貧血薬は9月1日発売へ
公開日時 2020/09/01 04:50
サノフィは8月31日、再発・難治性の多発性骨髄腫治療薬サークリサ点滴静注(一般名:イサツキシマブ(遺伝子組換え))を発売した。また、ゼリア新薬は、鉄欠乏性貧血治療薬フェインジェクト静注(カルボキシマルトース第二鉄)を9月1日に発売する予定。両剤とも8月26日付で薬価収載されていた。
8月31日に発売日がわかった2製品は次の通り。カッコ内は成分名、製造販売元。
【8月31日発売】
▽サークリサ点滴静注100mg、同点滴静注500mg(イサツキシマブ(遺伝子組換え)、サノフィ)
薬効分類:429 その他の腫瘍用薬(注射薬)
効能・効果:再発又は難治性の多発性骨髄腫
薬価:100mg5mL1瓶6万4699円、500mg25mL1瓶 28万5944円(1日薬価:2万425円)
CD38 受容体の特異的なエピトープを標的とするモノクローナル抗体製剤。多発性骨髄腫(MM)細胞の細胞膜上に発現するCD38に結合し、MM細胞に対して抗体依存性細胞傷害(ADCC)、抗体依存性細胞貪食(ADCP)、補体依存性細胞傷害(CDC)活性ならびにアポトーシスを誘導することなどにより、腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられている。ポマリドミド、デキサメタゾンと併用して使う。なお、CD38を標的とする抗体製剤にはダラザレックスがある。
【9月1日発売】
▽フェインジェクト静注500mg(カルボキシマルトース第二鉄、ゼリア新薬)
薬効分類:322 無機質製剤(注射薬)
効能・効果:鉄乏性貧血
薬価:500mg10mL1瓶6078円
通常、成人に鉄として1回あたり500mgを週1回、緩徐に静注または点滴静注で用いる。総投与量は、患者の血中ヘモグロビン値及び体重に応じるが、上限は鉄として1500mgとする。経口鉄剤が服用できない場合や、多量の出血などで鉄の損失が多く、経口剤では補充が不足する場合などに用いるという位置づけ。