医療用薬4製品 効能追加などの承認取得 国内初のヒュミラBSも
公開日時 2020/06/30 04:49
医療用医薬品4製品が6月29日、効能追加などの承認を取得した。国内初の自己免疫疾患用薬ヒュミラのバイオ後続品(BS)は、11月頃に薬価収載されるとみられる。
ヒュミラBSは協和キリン富士フイルムバイオロジクス社が承認を取得した。同社は協和キリンと富士フイルムが50%ずつ出資したBSの開発・製造・販売を行う企業。同社はヒュミラBSについて、マイラン社とグローバルの販売提携契約を締結しており、国内販売もマイラン子会社のマイランEPDが行う予定。
承認された製品は以下の通り(カッコ内は一般名、製造販売元)
▽ボシュリフ錠100mg(ボスチニブ水和物、ファイザー):「慢性骨髄性白血病」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。再審査期間は残余(24年9月25日)。現在は、「前治療薬に抵抗性又は不耐容の慢性骨髄性白血病」を効能・効果としているが、このうち「前治療薬に抵抗性又は不耐容の」を削除し、初発の慢性期の慢性骨髄性白血病にも使えるようにした。
▽フェントステープ0.5mg、同テープ1mg、同テープ2mg、同テープ4mg、同テープ6mg、同テープ8mg(フェンタニルクエン酸塩、久光製薬):がん性疼痛の適応について、これまでは他のオピオイド鎮痛薬から切り替えて使用することになっていたが、今回、オピオイド鎮痛薬未使用患者にも使えるようになった。フェントステープをオピオイド鎮痛薬の未使用患者に用いる場合は、0.5mgから開始する。再審査期間なし。
▽アダリムマブBS皮下注20mgシリンジ0.4mL「FKB」、同皮下注40mgシリンジ0.8mL「FKB」、同BS皮下注40mgペン0.8mL「FKB」(アダリムマブ(遺伝子組換え)[アダリムマブ後続1]、協和キリン富士フイルムバイオロジクス):「関節リウマチ(関節の構造的損傷の防止を含む)、既存治療で効果不十分な▽多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎▽尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬▽強直性脊椎炎▽腸管型ベーチェット病――、中等症又は重症の活動期にあるクローン病の寛解導入及び維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)」を効能・効果とするバイオ後続品。再審査期間なし。
先発品ヒュミラの初のバイオ後続品(BS)となる。同BSは、先発品が持つ潰瘍性大腸炎や化膿性汗腺炎などの一部の効能は含まれない。
▽キンダリー透析剤AF5号、同AF5P号、同5E(一般名は医療用配合剤のため該当しない、扶桑薬品):「慢性腎不全における透析型人工腎臓の灌流液として用いる」を効能・効果とする類似処方医療用配合剤。再審査期間なし。既存のキンダリー透析剤AF4号の組成を基本として、カリウムとマグネシウムの濃度が4号より若干高い。