米国でもCOVID-19で初の死者
公開日時 2020/03/02 04:51
ワシントン州シアトル市にあるEvergreenHealth Medical Centerで50代の男性がCOVID-19で死亡した。トランプ大統領が正式に発表した米国初の死亡報告にメディアは騒然。一般市民の反応も早く、週末、米国西海岸サンフランシスコ近郊に住む筆者の周辺では、大型量販店の店頭から消毒用品や石鹸はもとより、普段は店内のフロア山積みになっている飲料水やトイレットペーパーまでがたちまち売り切れた。
データは米国西海岸時間3月1日午前5時
出処:https://gisanddata.maps.arcgis.com/apps/opsdashboard/index.html#/bda7594740fd40299423467b48e9ecf6
死亡した男性の感染経路や病状の詳細は明らかにされていないが、男性に確定診断がついたのはCDCが重症の呼吸器症状を呈している患者すべてにCOVID-19の感染チェックを実施するよう通達した2月24日以降実施のテストによってであった。
CDCは29日に10人の調査チームをワシントン州に派遣し、感染源・感染経路の特定、今後の感染拡大予測・予防のための綿密な調査を開始した。当面、強制隔離施設の設置等は考えていないが、感染拡大を防ぐため、感染の恐れのある患者と一般との接触を避ける措置をとる。
ワシントン州知事は29日に非常事態宣言を出し、より徹底した感染テストの実施を指示、また肺炎などで療養中の介護施設入所者等について厳重な警戒態勢をとると発表。合わせてシアトル周辺で開催予定のイベントの中止を検討するとともに、市民には手洗いなどを徹底するよう警告した。(医療ジャーナリスト 西村由美子)