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大鵬薬品 米アーカス社の抗PD-1抗体zimberelimab、日本などでの独占開発・販売権取得

公開日時 2020/02/28 04:50
大鵬薬品は2月27日、米アーカスバイオサイエンシス社が開発中の抗PD-1モノクローナル抗体zimberelimab(一般名、開発コード:AB122)について、日本とアジアで独占的に開発・販売する権利を取得したと発表した。2017年9月に両社が締結したオプション契約に基づき、大鵬がオプション権を行使した。

抗PD-1抗体などがん免疫療法薬は現在、単剤療法だけでなく、低分子医薬品などとの併用療法の開発も活発に行われている。大鵬は抗がん剤メーカーとして抗PD-1抗体も手掛けることで、自社の抗がん剤との併用など、将来の様々な治療提案につながると判断した。

zimberelimabの日本などでの開発スケジュールはこれから検討する。大鵬によると、zimberelimabは「既に承認されている抗PD-1モノクローナル抗体と遜色ない臨床効果と安全性プロファイルを示している」という。

大鵬は今回のオプション権行使の対価に加え、今後、臨床試験、承認、販売のマイルストーン達成に応じた支払い、純売上高に対するロイヤリティを支払う。具体的な金額は開示していない。

大鵬は、アーカスのアデノシン受容体阻害薬AB928(開発コード)についても18年にオプション権を行使し、日本及びアジアの権利を取得している。

海外でzimberelimabはAB928や標準療法との併用で、前立腺がん、大腸がん、非小細胞肺がん、膵がん、トリプルネガティブ乳がん、腎細胞がんを含む複数のがん種を対象に開発が進められている。また、既存の抗PD-1抗体が承認されていないがん種に対する単剤療法として、「バイオマーカー選別フェーズ1b試験を実施している」という。これは固形がんに対する臓器横断的な適応取得を目指した開発のようだ。
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