バイオジェン 加齢黄斑変性薬ルセンティスとアイリーアのBS 日本などの販売権獲得
公開日時 2020/02/07 04:50
バイオジェン・ジャパンは2月6日、加齢黄斑変性症治療薬のルセンティスとアイリーアのバイオシミラー(以下、BS)の日本などでの独占的販売権を、韓国サムスングループのサムスンバイオエピス社(以下、サムスン)から獲得したと発表した。グローバルの2019年業績発表の中で明らかにした。
バイオジェンのBS事業の19年売上は7億3800万ドルで、前年比35%増だった。欧州でBS事業に注力しており、EUの5市場で19年に18億ユーロの医療費節減効果をもたらしたとの予測も示している。
ルセンティスとアイリーアのBSの販売権獲得に関する手続きは19年12月に完了した。バイオジェンは米国、カナダ、欧州、日本、オーストラリアを含む全世界の主要市場での権利を得た。ただ、バイオジェンは日本市場でこれまでにBSを手掛けていない。バイオジェン・ジャパンは本誌取材に、「2つの新規バイオシミラー候補の販売権は獲得したが、日本でBSを扱うかどうかを含め、まだ検討中」と説明した。
バイオジェンは神経科学領域に強みをもち、遺伝子治療をターゲットにアカデミアとの協働も活発に行っている。加齢黄斑変性は加齢神経変性疾患のひとつ。今回のルセンティスとアイリーアのBSの販売権獲得は、バイオジェンの戦略に沿ったディールとなる。