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腎性貧血薬ネスプ 病院の7割超、バイオセイムに切替意向 ミクス調査

公開日時 2019/10/08 03:52
今年8月に登場した腎性貧血に用いる赤血球造血刺激因子(ESA)製剤ネスプのオーソライズドジェネリック(AG)を採用し、先発品などから切り替える方針の病院が7割以上あることが、ミクスの調査でわかった。ネスプAGは唯一のネスプの後発品で、バイオ医薬品のAGということでバイオセイムとも呼ばれる。ネスプAGは腎性貧血の適応を持つものの、先発品にある骨髄異形成症候群の適応はない。それでも多くの病院でネスプAGの採用・切替意向がみられたのは、腎性貧血で用いるケースが多く、先発品が高薬価であることが影響しているためと思われる。

調査は病院薬剤部を対象に実施したもの。この1年間に薬価収載された新薬の採用状況を聞くミクス恒例の「新薬採用アンケート調査2019年版」(記事は、こちら(有料会員限定))の中で、ネスプAGの採用・切替意向なども聞いた。調査期間は7月23日~8月9日。調査票を全国1500病院に配布し、104病院からインターネットおよび郵送で回答を得た。

調査では、先発品からネスプAGに切り替えると回答した病院は58.7%、他のESA製剤を含めてネスプAGに切り替えると回答した病院は12.5%あった。さらに、「その他」との回答の自由コメントには、「適応が異なるため、先発品と併採用」「骨髄異形成症候群でも使用するため、120μg以外は切り替え」との内容もあり、7割超の病院でAGに切り替える意向が確認された。

ネスプAGへの切り替えを「薬価差次第で考える」は10.6%、「切り替えない」は3.8%にとどまった。

ネスプAGは、先発品を製造販売する協和キリンの子会社の協和キリンフロンティアが8月5日に発売した。汎用規格の20μg製剤のAGの薬価は、先発品の約69%。年内に「腎性貧血」を適応とする通常のバイオシミラーが登場する見込み。

なお、調査ではバイオシミラーの採用ポイントも複数回答可で聞いたところ、上位3つは「安全性」(62.5%)、「価格」(61.5%)、「有効性(の同等性)」(59.6%)――となった。「AG」を挙げたのは37.5%だった。選択肢に「安定供給」を含めていなかったが、自由コメントとして「安定供給」を指摘する内容もみられた。
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