ミクス新薬採用アンケート調査 採用率トップは骨粗鬆症治療薬イベニティ
公開日時 2019/09/30 03:53
ミクス編集部が全国の病院薬剤部を対象に2018年8月以降に薬価収載された新薬の採用率を調査したところ、骨粗鬆症治療薬イベニティ皮下注(アステラス・アムジェン・バイオファーマ)が採用率62.5%で、採用トップに立った。調査対象となった47製品中、唯一6割を超えた。採用率第2位は、慢性便秘症治療薬のモビコール配合内用剤(EAファーマ)で、採用率は54.8%だった。
調査結果の詳細・分析結果はMonthlyミクス10月号(10月1日発行)及びミクスOnlineで詳報しています(記事はこちら)で詳報しています。直近5年間の採用率上位6製品のリストは文末の「関連ファイル」からダウンロードできます(有料会員限定)。
調査は、2018年8月以降に薬価収載された新薬47製剤をミクス編集部がピックアップし、調査時点の採用の可否と採用の理由を病院薬剤部に尋ねた。調査期間は19年7月23日~8月9日。調査票を全国1500病院に配布し、104病院からインターネットおよび郵送で回答を得た。
採用率トップのイベニティ皮下注は、「骨折の危険性の高い骨粗鬆症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。採用の決め手では、「薬理作用が新しい」と回答した病院が多かった。イベニティ皮下注の1剤。回答している病院薬剤部が同じではないため、厳密な比較はできないが、過去5年間の採用上位ランキングを経年別(図表は下記からダウンロード)にみると、同剤の採用率は、2015年のタケキャブ錠の79.0%、同年のクレナフィン爪外用液の70.4%に次いで高くなった。
◎タリージェとベオーバは副作用の低さで上位に
上位2製品の採用の決め手として「薬理作用の新しさ」を推す病院が目立つなか、「既存薬より副作用が少ない」を理由に上位に立ったのが、採用率3位の第一三共のタリージェ錠と4位のベオーバ錠だ。このうちタリージェは19年4月から発売しており、発売から半年に満たないながらも上位に食い込んだ。