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中外・FoundationOne ロズリートレクのROS1変異陽性NSCLCのコンパニオン診断機能追加で一変申請

公開日時 2019/09/09 03:50
中外製薬は9月6日、次世代シークエンサーを用いた網羅的がん関連遺伝子解析プログラム「FoundationOne CDxがんゲノムプロファイル」について、ROS1/TRK阻害薬ロズリートレク(一般名:エヌトレクチニブ)のROS1融合遺伝子変異陽性非小細胞肺がん(NSCLC)に対するコンパニオン診断機能を追加する一変申請を行ったと発表した。申請は同日付け。同剤のROS1変異陽性NSCLCの適応追加は現在、承認申請中(申請日:19年3月15日)となっている。

今回の一変申請は、同プログラムによってROS1融合遺伝子を検出することで、ロズリートレクのROS1融合遺伝子陽性の局所進行または転移性NSCLCの適応判定補助を行うためのもの。

ROS1融合遺伝子は何らかの原因により、ROS1融合遺伝子と、CD74など他の遺伝子とが染色体転座の結果、融合してできる異常な遺伝子。ROS1融合遺伝子から作られるROS1融合キナーゼにより、がん細胞の増殖が促進されると考えられている。ROS1融合遺伝子はNSCLC患者の約1~2%に認められ、腺がんでより多く発現する。

ロズリートレクは、ROS1(c-rosがん遺伝子1)とTRK(神経栄養因子受容体)ファミリーを強力かつ選択的に阻害する経口投与可能なチロシンキナーゼ阻害薬。ROS1とTRKキナーゼ活性を阻害することで、ROS1またはNTRK融合遺伝子を有するがん細胞の増殖を抑制する。日本ではNTRK融合遺伝子陽性の進行・再発の固形がんの適応で9月4日から販売中。同プログラムでNTRK融合遺伝子を検出することで、ロズリートレクの適応判定補助を行っている。

同プログラムは固形がんに関連する324の関連遺伝子の変異状況を一括して把握できるだけでなく、抗がん剤のコンパニオン診断の役割も果たすのが特徴。2つの機能を併せ持った国内初のがん遺伝子パネル検査として、18年12月に薬事承認を取得し、19年6月から販売している。
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