当直という働き方
宮本研医師が語る
公開日時 2019/08/31 00:00
有限会社オフィス・ミヤジン医薬コンサルティング部門宮本研今月のポイント▼勤務医の大半が従事する「当直」は、製薬業界の関心は乏しいままだが、顧客の本質を理解する好機ともなりえる。▼己の健康を害してでも眼前の患者に尽くす自己犠牲は、応召義務以上の心身ストレスになり、全国的な医療崩壊の一因である。▼休憩や睡眠が不十分な状態のまま医師たちが院内で抱く、MRへの複雑な感情はビジネス視点でも理解すべきだ。これが医療の現実今春の転勤に伴って、久しぶりの当直勤務が毎月入るようになったが、四十路を過ぎてから再開した当直勤務によって、心身が長期に消耗していく事実をあらためて思い出し、医師業の深刻な一面を痛感している。製薬業界が顧客サイドの当直について特段の関心を持っているとは思わないが、廊下で目の前を通り過ぎて...