中外製薬 物流業務を三菱倉庫に委託 イノベーション創出に経営資源集中
公開日時 2019/06/17 03:50
中外製薬は6月14日、工場から出荷した製品を保管・配送する物流センター業務を三菱倉庫に委託すると発表した。現行と同様に東日本と西日本の2拠点体制で、2021年1月からの稼働を目指す。稼働後、中外グループで同業務を担う中外物流は解散する予定。画期的新薬などイノベーション創出に経営資源を集中する戦略に基づく取り組み。
中外は、2019 年からの中期経営計画で「人財の強化と抜本的な構造改革」を掲げ、製品譲渡や研究所の集約、早期退職など、事業プロセスやコスト構造の見直しを戦略的に進めている。他方、物流を巡っては日本版GDPが実施され、出荷後の製品品質管理の強化、災害時の事業継続、配送リスク低減が求められている。そこで医薬品物流に経験豊富な三菱倉庫に委託。これにより、事業の効率化とともに、物流機能の高度化を目指す。
三菱倉庫の物流センターの稼働後、中外物流は解散するが、時期は未定としている。約50人の従業員の処遇も今後検討することになる。
三菱倉庫は、製薬企業からの物流センター業務を積極的に受託しており、約40社に上るという。