厚労省 後発品147品目を承認 シムビコートGEに3社、テリボンにAG
公開日時 2019/02/18 03:53
厚労省は2月15日、後発医薬品として147品目を承認した。本誌集計では27成分になる。後発品として初めて承認されたのは6成分で、先発品の製品数では7製品となる。この中には、統合失調症治療薬ロナセン、喘息・COPD治療薬シムビコート、骨粗鬆症治療薬テリボンの後発品が含まれる。オーソライズドジェネリック(AG)は、初後発品の中で少なくともロナセンとテリボンに参入する。
承認された多くの後発品が、6月に薬価追補収載されるとみられる。
初めて承認された後発品は、統合失調症薬ブロナンセリン(先発品名:ロナセン)、喘息・COPD治療用配合吸入薬ブデソニド/ホルモテロールフマル酸(シムビコート)、骨粗鬆症治療薬テリパラチド(テリボン)、抗がん剤エベロリムス(アフィニトール)、免疫抑制薬エベロリムス(サーティカン)、がん疼痛治療用注射薬オキシコドン塩酸塩(オキファスト注)、抗アレルギー点眼薬オロパタジン塩酸塩(パタノール)――。このうちオキシコドンとオロパタジンには既に経口投与の後発品がある。
■ロナセン後発品、12社が承認取得 AGも
ロナセン後発品は12社が承認を取得した。この中には、先発品を扱っている大日本住友製薬の連結子会社のDSファーマバイオメディカルのAGがある。シムビコート後発品は日本ジェネリック、東亜薬品、ニプロの3社が承認を取得した。
旭化成ファーマが手掛けているテリボンの後発品は、同社100%子会社の旭化成シンメッドのみ承認を取得した。旭化成ファーマ広報部は本誌取材に、今回承認を取得したのはAGであることを明らかにした。薬価収載や発売時期は、「市場の動きをみて検討する」としている。シンメッド社は2017年9月、テリボンAGを手掛けるために設立されたという。
アフィニトールとサーティカンの後発品はいずれも、先発品を扱うノバルティスグループのサンドのみが承認を取得した。ノバルティス広報部は本誌取材に、AGであるかどうかは開示していないと答えた。
オキファスト注の後発品は第一三共プロファーマが、パタノール後発品はサンドが、それぞれ承認を取得した。
■第一三共エスファ 抗がん剤カソデックス、アリミデックス、ノルバデックスのAGの承認取得
第一三共エスファはこの日、同日に承認された前立腺がん治療薬カソデックス(一般名:ビカルタミド)、閉経後乳がん治療薬アリミデックス(アナストロゾール)、乳がん治療薬ノルバデックス(タモキシフェン)――の3製品の後発品がAGであると発表した。先発品を扱うアストラゼネカ(AZ)との合意に基づくもの。第一三共エスファは、「安定的な供給体制及び情報提供体制の準備ができ次第、薬価基準収載及び発売の準備を進める予定」としている。
なお、第一三共エスファはこれまでに、AZとの間で、肺がん治療薬イレッサ(ゲフェチニブ)や高脂血症治療薬クレストール(ロスバスタチン)でも契約に基づき、AGを発売している。
■ユリーフGEに17社
今回の後発品承認で最も承認取得企業が多かったのは、排尿障害改善薬ユリーフ(シロドシン)の17社だった。ユリーフ後発品は、第一三共エスファが18年にAGとして承認を取得し、薬価追補収載もされている。第一三共エスファはこれまでに、同AGを19年3月上旬に発売予定と発表している。