第一三共とGSK ジャパンワクチン事業を19年4月1日付で各社に譲渡 取扱製品も決定
公開日時 2018/12/27 03:50
第一三共とグラクソ・スミスクライン(GSK)は12月26日、日本でのワクチン開発と営業を行う合弁企業「ジャパンワクチン」の解散に関して、解散時期と各社の取扱製品で最終合意に至ったと発表した。19年4月1日付でジャパンワクチン事業を第一三共とGSKそれぞれに譲渡。ジャパンワクチンが今年3月に承認を取得した帯状疱疹ワクチン「シングリックス」のGSKへの製造販売承認の承継手続きが完了次第、ジャパンワクチンを解散する。従業員約270人はこれまでの発表情報の通り、出身会社で雇用する方向だ。
19年4月1日以降、ジャパンワクチン製品のうち第一三共が販売及び情報提供活動するのは、▽おたふくかぜ生ワクチン「北里第一三共」▽乾燥弱毒生風しんワクチン「北里第一三共」▽はしか風しん混合生ワクチン「北里第一三共」▽インフルエンザ HA ワクチン「北里第一三共」シリンジ 0.25mL、同0.5mL▽インフルエンザ HA ワクチン「北里第一三共」1mL▽スクエアキッズ皮下注シリンジ(百日せき、ジフテリア、破傷風、ポリオの4種混合ワクチン)▽沈降ジフテリア破傷風混合トキソイド「北里第一三共」▽沈降破傷風トキソイド「北里第一三共」シリンジ――の8製品となる。
GSKが取り扱うのは、▽ロタウイルスワクチン「ロタリックス」▽HPVワクチン「サーバリックス」▽帯状疱疹ワクチン「シングリックス」――の3製品となる。ロタリックスについては一定期間、第一三共が卸への流通を継続する。
ジャパンワクチンが開発中のMMRワクチン(麻しんおたふくかぜ風疹混合ワクチン、開発コード:VN-0102)は、GSKからおたふくかぜワクチンの原液供給との支援を受けて、第一三共が単独開発する。現在フェーズ1/2段階にある。第一三共は「1日でも早い承認取得を目指す」としている。
両社は11月14日にジャパンワクチンの解散で合意したと発表し、取扱製品など今後のビジネススキームの詳細は今後詰めるとしていた。小児領域ワクチン市場でトップの実績など一定の成果が得られたことから、今後は各社それぞれで展開することが事業強化につながると判断した。