協和キリン リツキサンのバイオ後続品、想定上回る進捗 コスト意識高い医療機関に需要
公開日時 2018/08/02 03:50
協和発酵キリンは8月1日、東京都内で行った2018年12月期第2四半期(1~6月)決算説明会で、1月に発売した抗がん剤リツキサンのバイオ後続品(バイオシミラー)リツキシマブBS点滴静注「KHK」の売上が当初想定を上回る進捗であることを明らかにした。6月までの実績が11億円、通期計画は32億円だが、上振れする可能性がある。
説明会で、執行役員の村田渉経営戦略企画部長は「我々の想定より上をいっている。価格感度の高い医療機関で受け入れられる傾向がある」と述べ、コスト意識の高い医療機関で需要があるとの認識を示した。宮本昌志社長は、進捗が想定以上となった理由について、同社が強みを持つ血液がん領域の薬剤であることに加え、バイオに強い同社としての臨床データや品質が評価されていることを挙げた。リツキシマブBSは、B細胞性非ホジキンリンパ腫などの適応を持つ。
同社の最主力品で腎性貧血治療薬ネスプの「オーソライズドジェネリック」(AG)については出席者から関心が寄せられたが、承認に向けて取り組んでいること以外、製造や販売の体制、承認申請時の発表の有無も含め「戦略上非開示」(村田部長)と、これまでと同様に明かさなかった。