アッヴィとエーザイ ヒュミラで新しい小児用製剤発売 侵襲的負担を軽減
公開日時 2018/06/22 03:51
アッヴィ合同会社とエーザイは6月21日、ヒト型抗ヒトTNFαモノクローナル抗体製剤ヒュミラ(一般名:アダリムマブ(遺伝子組換え))の新たな小児用製剤「ヒュミラ皮下注20mgシリンジ0.2mL」を同日に新発売したと発表した。ヒュミラの既存製剤と同じく製造販売元はアッヴィ、販売元はエーザイで、両社で情報活動する。
新製剤の適応症は、小児に発症する「多関節に活動性を有する若年性特発性関節炎(JIA)」。ヒュミラの既存製剤もこの適応に使える。ただ、新製剤はいくつかの添加物を除いた高濃度製剤で、既存製剤のヒュミラ皮下注20mgシリンジ0.4mLと同じ有効成分量だが、液量が半分のため注入時間が短くてすみ、小児患者への侵襲的な負担の軽減が期待できる。
JIAは16歳未満に発症する自己免疫疾患で、以前は若年性関節リウマチと呼称されていた小児期の慢性関節炎。国内有病率は小児人口10万人あたり10~15人とされ、厚労省によって難病に指定されている。多関節(5つ以上の関節)に活動性を有する若年性特発性関節炎は、JIAのタイプのひとつで、関節の痛みと腫れ、跛行、朝のこわばり、活動性の低下、手脚の使用への抵抗感などをもたらす。