米FDA 短時間作用型インスリンの後続品Admelogを承認
公開日時 2017/12/19 03:50
米食品医薬品局(FDA)は12月11日、仏サノフィ社の米国子会社サノフィ・アベンティスUS社の超速効型インスリンアナログであるインスリンリスプロ注射剤の後続品(follow-on product)Admelogを承認した。適応は、3歳以上の小児および成人における1型糖尿病および成人における2型糖尿病。
同剤は、連邦食品・医薬品・化粧品法(FDC法)における505(b)(2)に規定された簡略申請による手続きで承認された。同手続きは、FDAが先発品は安全かつ有効と確認している場合、もしくは、後続品の有効性・安全性を裏付ける論文が発表されている場合に可能となる。このため、ジェネリック医薬品同様、開発コストが安く済み、低価格で患者に提供できるメリットを持つ。
申請者(サノフィアベンティスUS社)は、米イーライリリー社の先発品Humalogの有効性・安全性のデータについてFDAが確認していることが科学的に証明されていることを示す一方、同剤独自の合計約500例の2本のフェーズ3を含むデータを提供した。
FDAのScott Gottlieb長官は、「私が進める主要政策の1つは、処方せん薬の市場で競争を高めることによって安価な代替品の参入を促すことに役立たせることだ。このことは、日々の生活で慢性疾患を管理するために毎日、数百万人の米国人が服用するインスリンのような薬剤では特に重要だ」と同剤の登場を歓迎した。
サノフィ・アベンティスUSのStefan Oelrich上級副社長は、同社が糖尿病治療薬では豊富な経験を持ち、インスリン製品ポートフォリオを揃えていると前置きしたうえで、「現在のインスリンポートフォリオを補完するものとして、Admelogは、食事の際に血糖値レベルの管理を必要とする患者により手ごろな価格の選択肢を提供する」とコメントした。
米疾病管理予防センター(CDC)によると、米国における糖尿病患者は3000万人以上にのぼる。