大塚製薬 カルニチン欠乏症薬エルカルチンに新剤形 アルミスティック分包品を12月4日発売
公開日時 2017/12/01 03:50
大塚製薬は11月29日、カルニチン欠乏症治療薬エルカルチン(一般名:レボカルニチン)の新剤形3製剤を12月に発売する予定と発表した。アルミスティック分包品のエルカルチンFF内用液10%分包5mL、同分包10mLの2製剤を12月4日に、プレフィルドシリンジ(薬剤が充填された製剤)のエルカルチンFF静注1000mgシリンジを12月20日に、それぞれ発売する予定。
薬価は、10%5mL1包362円、10%10mL1包724円、1000mg5mL1筒1035円。内用液剤をアルミスティック分包品にすることで、軽量かつ取扱いを容易とする。リスクマネジメントの観点からより安全・簡便に投与できるプレフィルドシリンジを製品ラインナップに加えることで、医療現場での利便性向上につなげる。
現在はエルカルチンFF錠、エルカルチンFF内用液10%、エルカルチンFF静注1000mgの3剤形を販売している。
カルニチン欠乏症は、先天性代謝異常症、肝硬変や経管栄養などの後天的医学的要因、透析やバルプロ酸投与など医原性の原因により、体内のカルニチンが低下する疾患。細胞内のカルニチンが欠乏すると、カルニチンの働きが不十分となり、肝臓、脳、骨格筋、心筋などの臓器で様々な代謝異常が生じる。重篤なカルニチン欠乏症では、低血糖による昏睡や高アンモニア血症による脳症、心筋症など生命にかかわる症状を引き起こすことがある。