米FDA FDA有害事象報告システムへのアクセスを改善
公開日時 2017/10/12 03:50
米食品医薬品局(FDA)は9月28日、FDAのデータベースである「FDA有害事象報告システム」(FAERS)について医療供給者、研究者および消費者などユーザーが使用しやすいようにアクセスを改善したと発表した。
改善されたポータルサイトでは、ユーザーは、医薬品/生物製剤の製品別、患者年齢別、有害事象のタイプ別、有害事象が発生した年別および特定の時間枠内別(週、月など)などの基準でデータを検索かつ再構成できる。
現在、FDAは、FAERSを、新たに発生した安全性の懸念が市販後製品に関係するものか、また、製薬企業が報告規制を順守しているか‐などの調査に、さらに、外部からの情報提供要請に応えるために活用している。FDA薬品評価研究センター(CDER)および生物製剤評価研究センター(CBER)の臨床審査官は、FAERSの報告を市販後製品の安全性をモニターする目的で評価している。安全性に懸念の可能性がある場合には、さらに評価を続行する。
FDAのScott Gottlieb長官は、「FAERSのようなツールは、FDA承認後の医薬品や生物製剤を医療供給者や患者に安全に使用させることや透明性を最高のレベルに保持させるというFDAの使命にとって非常に重要である」と述べた。その上で、「FDAは、医薬品・医療機器などについて報告された有害事象について、患者と医療供給者に情報を十分に提供できるよう取り組んでいる。今回、患者や医療供給者に関心のあるデータへのアクセスを容易にするために、ポータルサイトを改善した」とコメントした。
CBERのJanet Woodcockセンター長は、「我々のスタッフは多くの時間を承認済みの医薬品や生物製剤について報告されたFAERSの情報をチェックすることに割いている。これらの報告は、我々の安全性評価の価値ある一部分を構成するものである」と指摘した。さらに消費者にこれらデータを深く理解してもらうことにより、「新たなインターフェース(データベースの改良)が、人々により完全な報告を提出させることを促すだろう」と期待感を示した。