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中医協・基本小委 DPC病院での後発医薬品係数を機能評価係数Ⅰへ置き換えを

公開日時 2017/07/06 03:50

中医協中医協診療報酬基本問題小委員会は7月5日、中医協診療報酬調査専門組織DPC評価分科会(小山信彌分科会長)から、DPC病院の機能評価係数Ⅱなどについての検討状況の中間報告を受けた。「後発医薬品係数」については、DPC病院の実績ベースに応じた評価のひとつの指標である、現行の「機能評価係数Ⅱ」から除外し、人員配置や病院機能を評価する「機能評価係数Ⅰ」へと置き換えることが提案された。後発医薬品係数は、医療機関にとってのインセンティブとして地域での後発医薬品の数量シェアを押し上げる、いわばアクセルとなってきたが、現行制度の上限値である数量シェア70%を超える医療機関が大半を占める中で、「一定の役目を終えた」と判断された。

DPC病院の包括評価は、診断群分類ごとの点数に入院日数、医療機関別係数を掛け合わせて算出される。医療機関別係数は、基礎係数(医療機関の基本的な診療機能を評価)、機能評価係数Ⅰ(出来高報酬体系における、「入院基本料の差額」、「入院基本料等加算」等を 係数化したもの)、機能評価係数Ⅱ(効率改善等へのインセンティブとして、実績を評価)、暫定調整計数(従来の調整係数の段階的廃止過程において暫定的に設定される係数)を合算したもの。機能評価係数Ⅱへの置き換えが完了する2018年度には、暫定調整係数の撤廃を見込む中で、医療機関別係数における機能評価係数Ⅱの占める割合が高くなる。


そのため、機能評価係数Ⅱは、①保険診療係数、②地域医療指数、③複雑性係数、④カバー率係数、⑤効率性係数、救急医療係数―の6つの係数を評価の軸として位置づけることが提案された。新たな係数の追加はせず、制度発足後に追加された、後発医薬品係数、重症度係数については再整理を行う考え。


後発医薬品係数は2014年度診療報酬改定で60%を上限に導入されて以降、16年度には目標値を70%に引き上げられた経緯がある。DPCは大学病院など地域の中核病院を中心に取得しており、急性期で後発医薬品を投与された患者が病診連携などで地域に出ても、同様に後発医薬品が使用されることにつながった。後発医薬品数量シェアを押し上げる鍵を握ってきた。一方で、現行の上限値70%は大半の医療機関がクリアしてきた。また、入院基本料等加算の中に、出来高算定があることから、機能評価係数Ⅰに置き換えることが提案された。重症度係数については、機能評価係数Ⅱとは別の手法による対応を検討する。


そのほか、医療機関群は、Ⅰ群(大学病院本院)、Ⅱ群(一定以上の医師研修の実施や診療密度を有する医療機関群)、Ⅲ群(Ⅰ群、Ⅱ群以外の病院)にわかれる。Ⅱ群の要件を満たす医療機関であっても、一般的に評価の低くなるⅢ群を取得し、地域密着型にした場合の方が評価が高くなる事例も出てきたことから、Ⅱ群の要件を満たす医療機関が自らⅢ群を選択することを可能にする方法を検討することも提案された。また、Ⅰ~Ⅲ群という名称が分かりづらいとの指摘があるこことから、名称の変更も議論の俎上にのぼったが、診療側の中でも意見が割れる格好となった。

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