日本CSO協会・清水会長 MSL活動はクライアントと共に構築必要
公開日時 2017/04/14 03:50
日本CSO協会(JCSOA)の清水昇会長は4月13日、同協会の活動報告会後に記者会見し、活動のあり方が十分に定まっているとはいえない中で、今後CSOに対する需要が高まるとみられるMSLについて、CSO各社が「どういうあり方が日本では適しているのかを、(クライアントと)一緒に作り出す」取り組みが必要との考えを示した。
清水会長は、MSL活動のあり方について「特定の職種について(活動のあり方に関する)基準を作ることは考えていない」とした上で、「まだMSLが何をし、どんな付加価値を出すのか(製薬企業の間で)迷っているところと思う」と指摘。その上で「我々(CSO各社)は、海外の事例などから学び、製薬企業側に情報提供しながら、どういうあり方が日本では適しているのかを、一緒に作り出す」取り組みをし、日本でのベストプラクティスを共に構築していく必要があるとの認識を示した。JCSOAの調査によると、CSO活用企業の中で活用目的にMSLを挙げた企業は12年は3社だったが、16年には7社まで増えている。
2016年CSO活用企業数は103社に 活用CMR数は内資が外資上回る
JCSOAが4月13日、会員8社を対象に行った2016年10月1日時点の実態調査結果を発表した。それによると、16年のCSO活用企業数は15年より11社増え103社と、初めて100社を超えた。MR数500人未満の活用会社が7社増えた。中堅内資、海外からの直接参入企業、医療機器会社など活用など裾野が広がっている結果だとしている。活用する製薬企業の内資・外資別では、外資1782人(15年と比べ169人減)に対し、内資は1937人(同169人増)と、初めて内資が外資を上回った。
コントラクトMR(CMR)数は3882人(稼働数)で、15年調査と比べ1.2%増。多数のMRを必要とするSOV型のプロジェクトが以前より減り、多くのMRを要しないスペシャリティ新薬やジェネリック医薬品に関する受託が増えていることや、メーカー側のMR数がなおも調整過程にあることを一因に挙げている。その傾向は17年も続き、CMR数の増加率は一桁台前半を見込んでいる。