大塚製薬 新規抗精神病薬ブレクスピプラゾール 統合失調症の適応で国内申請
公開日時 2017/01/10 03:50
大塚製薬は1月6日、自社創製の新たな抗精神病薬ブレクスピプラゾールについて、統合失調症の適応で日本で承認申請したと発表した。申請日は同日付。同社は用法・用量を公表していないが、申請にあたっての臨床試験は1日1回経口投与で実施している。
ブレクスピプラゾールは、ドパミンD2受容体やセロトニン5HT1A受容体にパーシャルアゴニストとして作用する一方、セロトニン5HT2A受容体にはアゴニストとして作用するSDAMと呼ばれる新規作用機序の化合物。臨床試験では統合失調症の急性期症状を改善し、長期投与でも有効性を維持し、良好な忍容性を示したとしている。
米国では製品名「レキサルティ」として15年8月から発売され、適応症は統合失調症と大うつ病補助療法となっている。16年第2四半期の売上は116億円、通期では290億円を見込んでおり、この成長スピードは発売当時の抗精神病薬エビリファイを超えるという。
同社はブレクスピプラゾールを、月1回投与の統合失調症治療薬エビリファイメンテナ、水利尿薬サムスカとともに、グローバル3製品に位置付けている。ピーク時に世界で5000億円以上を売り上げた最主力品のエビリファイが米国(15年4月)を皮切りに世界中で特許切れを迎えているなか、グローバル3製品などの伸長で、業績のV字回復を目指している。