アステラス 高リン血症治療薬キックリンの顆粒剤を新発売
公開日時 2016/12/08 03:51
アステラス製薬は12月7日、高リン血症治療薬キックリンカプセル(一般名:ビキサロマー)の追加剤形となる「キックリン顆粒86.2%」を同日に新発売したと発表した。同社は「患者の服薬時の利便性向上が期待できる」としている。顆粒剤もカプセル剤と同様、アステラスが販売し、三和化学研究所と共同販促する。薬価は顆粒86.2% 1gあたり102.80円。
同剤はアミン機能性ポリマーで、消化管内でリン酸と結合して体内へのリン酸吸収を阻害することで、血清リン濃度を低下させる。
腎機能が低下した慢性腎臓病患者では、腎臓からリンが十分に排泄されなくなるため、体内にリンが蓄積して高リン血症を発症する。高リン血症が持続すると、骨の痛みや骨折しやすいなどの症状を特徴とする慢性骨症や、心血管系組織の石灰化による虚血性心疾患リスクが高くなることが知られており、血清リン濃度を適正値に維持することは極めて重要とされている。