米FDA 4剤目のバイオシミラー TNF-α阻害剤Amjevitaを承認
公開日時 2016/10/04 03:50
米食品医薬品局(FDA)は9月23日、米国で4剤目となるバイオシミラー(バイオ後続品:BS)である米Amgen Inc社のTNFα阻害薬・Amjevita(一般名:adalimumab-atto)を承認した。
Amejevitaの先発品(参照品)は、米AbbVie Inc社(本社:米・イリノイ州ノースシカゴ)のHumira(日本製品名:ヒュミラ)。有効成分は、先発品と同じアダリムマブであるが、先発品との識別のための接尾語のアルファベット4文字が加えられadalimumab-attoとなっている。
適応は、先発品同様、中等度から重度の活動性関節リウマチ、活動性乾癬性関節炎、活動性強直性脊椎炎、中等度から重度の活動性クローン病、中等度から重度の活動性潰瘍性大腸炎、中等度から重度の尋常性乾癬、4歳以上の小児および成人における中等度から重度の活動性若年性特発性関節炎。
FDA医薬品評価研究センター(CDER)のJanet Woodcock博士(センター長)は、「本剤は4番目のBSである。BSの承認パスウェイはいまだフロンティアであり、我々はこのパスウェイが重篤な患者に対する治療アクセスを向上させると期待している」と述べた。
Amjevitaは、先発バイオ医薬品開発を得意としているAmgen社が承認取得した初のBSとなる。
同社のSean E Harper上級副社長(研究開発担当)は、「バイオテクノロジーのリーダーとしてのAmgenの歴史に新たなページを刻んだのでエキサイトするような偉業だ」と述べた。その上で、「この画期的な出来事は、我々が高品質のバイオ医薬品の開発に貢献している好例を示す」と談話を発表した。なお、EUでは、2015年12月に申請済みで、現在審査中。
米国では、BS製剤について8月30日に、Sandoz Inc社のTNF-α阻害剤エタネルセプトが承認され、既承認のSandoz社のG-CSF(顆粒球コロニー刺激因子)製剤フィルグラスチム、韓国Celltrion社のTNF-α阻害剤インフリキシマブと合わせ、合計4剤となった。