PhRMA ジェネリックメーカー最大手Tevaの加盟承認
公開日時 2016/07/21 03:50
ジェネリックメーカー世界最大手のイスラエルTeva Pharmaceutical Industries社米法人(本社:ペンシルバニア州ノースウェールズ)が、米国研究製薬工業協会(PhRMA)に加盟を承認されたことが分かった。PhRMAが7月15日発表した。
Teva社のPhRMA加盟については、本誌7月8日付で報じたように米紙「New York Times」が、同社が今年1月に加盟を申請したことを報じていた。
Teva社は、ジェネリックメーカー最大手であるものの多発性硬化症治療薬Copaxanは新薬であり、米国では新薬事業で60億ドル以上を売り上げるなど新薬開発力も持つ。このため、イノベーションを目指した研究開発志向型製薬企業の団体のPhRMAが、ジェネリック企業としてのTevaの加盟を承認するかは業界で注目されていた。Teva社の加盟については、PhRMAメンバーのなかには、新薬(ブランド品)の特許係争をめぐり、同社と対立した企業も多いだけに当初は異論もあったようである。
今回、Teva社のほかに、Alexion Pharmaceuticals社(本社:コネチカット州ニューヘブン)、Jazz Pharmaceuticals社(本社:カリフォルニア州パロアルト)、AMAG Pharmaceuticals社(本社:マサチューセッツ州ウォルサム)、Horizon Pharma社米法人(本社:イリノイ州レイクフォレスト)の4社も加盟が承認された。
PhRMAのGeorge A Scangos会長(Biogen CEO)は、5社の加盟を歓迎すると述べた。その上で、「業界として、我々は、ともに、バイオメディカル・イノベーションの進歩と患者ケアの改善についての課題解決に取り組んでいくことができる」とコメントした。
Alexion社は、希少疾病薬に特化したベンチャーで、すでに発作性夜間ヘモグロビン尿症治療薬Soliris(eculizumab)を商業化させている。Jazz社は、睡眠、血液/腫瘍領域などに特化したベンチャーで、ナルコレプシー治療薬Xyrem(sodium oxybate)、肝静脈閉鎖病治療薬Defitelio(defibrotide sodium)などを上市させている。AMAG社は、母性衛生、鉄欠乏症貧血治療などに特化したベンチャーである。Horizonは、グローバル本社をダブリン(アイルランド)に置くベンチャーである。希少疾病薬、リウマチ領域などに特化し、慢性肉芽腫性病変(CGD)および重度悪性大理石骨病(SMO)治療薬Actimmune(インターフェロンガンマ‐1b)、尿素サイクル異常症(UCD)治療薬Buphenyl(sodium phenylbutyrate)などを持つ。